双星の煌めきは月夜に魅せられて

「「いただきます」」



まずは好物の唐揚げから食べようと口に運ぶ。



「……っ!」


「どう?お口に合う?」


「……うまい」



カリカリしてて、中身はジューシーな肉汁が出て、揚げたてだからアツアツで……。


とりあえず、お店と同じくらい美味しい。



「良かった……!あんまり人に食べてもらうこととかないから不安だったんだ」


「え、優生に作ってあげないの?」


「ううん、朔夜くんが初めて」


「あ、そうなんだ……」



初めて、という何気ない一言にドキッとする。


エレナの料理スキルが一人暮らしだからか、思った以上に高かった。


月那もできないわけではないけど、唐揚げに関しては教わった方がいいと思う。


しかし、それと同時に俺はあることを思い出してしまった。

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