双星の煌めきは月夜に魅せられて

「月那ちゃん!朔夜くん!おはよう!」



そんなある日のこと。


眠い瞼を無理やり開けて教室に入ると、なずなが元気よく話しかけてきた。



「なずな〜!おはよう!なんか機嫌がいいね?」


「そう見える?実はいいことあったんだ!」


「「いいこと……?」」



なずなは本当に朝とは思えない明るさで、無邪気な姿に俺は癒される。



「実はね……えっと……」



しかしなずなは緊張しているのか顔を赤くして、言い淀んでしまう。


なんかデジャヴのような気がするのは気の迷いか?



「す、好きな人と付き合えることになりました!」


「「……え」」


「ふたりともさっきから反応が一緒だよ?」



流石は双子だねと笑うなずな。


言いたいことが言えたのかスッキリした笑顔でそう言った。

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