双星の煌めきは月夜に魅せられて

「なずなは元気?」


「ああ、彼氏ができたみたいで最近は特に元気だ。
きっと君達のことはすっかり過去にできたんじゃないか?」


「……全て終わらせたら謝りに行かないとね」



そうだ、いつまでもこの状況にさせるわけにはいかない。


これは俺個人じゃなく、日本の平和にもかかってるということをよく自覚しないと。



「うん。なずなもきっと許してくれる」



なずなは優しい天使だからな。


ちゃんと事情を話せば渋々だろうけどきっと……。


今思えば、暴力団と関わる世界になずなみたいな何も知らない人を巻き込まないためにはやらざるを得なかったんだろうな。


……いくらなんでもやりすぎだけどな。



「お、朔夜と千尋も来てたのかよ!」


「凛太郎、お茶いる?」


「いや茶よりも炭酸って気分だ!」



にししと大きな声で豪快に笑う凛太郎は脳みそお花畑のようで、実はそうでもない。


赤髪という派手な髪色をしているのに、凛太郎が今着ている制服は俺達の学校と変わらないくらいの進学校のところだ。


見かけによらずというのはまさにこのこと。

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