双星の煌めきは月夜に魅せられて

「お前、今日なんかあったのか?」



さすがの優生もそんな私を変だと思ったようだ。


自分でも分からない、誰かに教えてもらいたい。


少なくとも今の私じゃ、自力で解決することができない。



「ううん。分かんないけど、分かったらすぐに言うわ」


「よく分かんないけど分かった。いくら天才でも分からないことでもあるんだな」


「当たり前でしょ。私を何だと思ってるのよ」



世の中には未だに証明されていない問題がたくさんあるっていうのに。


まだまだ知らないことがたくさんあるんだ。



抑えすぎてどこかに行ってしまった私の感情。


優生といれば何か掴めるのかもしれない。


だって……こんな気持ちは初めてなんだから。



「お前はめちゃくちゃ頭良いから、同じ場所にいるのに違う世界にいるように感じたんだ。だけど、こういう姿を見てたら、お前も未完成の人間だったって改めて気づいたよ」


「私は完璧なわけないじゃない」


「今でもそう思っちまう時があるよ。だって、エレナのことだってお前に聞いてもらったら良い方向に行くんだ」


「それはたまたまというか、あなたが行動に移せたからでしょう?」

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