双星の煌めきは月夜に魅せられて
優生が見守ってくれるのなら、そばにいてくれるのなら……私はきっと。
「いつも悪いな、エレナのことばっか相談して……情けない彼氏だな」
「な、情けなくなんかない!むしろ真剣にエレナを想ってて、かっこ……いやなんでもない」
「……?」
カッコいい──
今咄嗟に口にしそうだった言葉。
確かに優生はカッコいいけど、それを改めて自覚してしまい、その途端に胸の鼓動が早まった。
だけど、どうしてだろう。
優生の口からエレナの名前を出して欲しくないって思うのは。
「……お前はほんとすげえよ。いつも堂々としてるし、頼れる奴だからつい色々話しちまうな」
「堂々とって……優生もエレナ以外に関しては堂々としてるじゃん」
「なんだよ、それ」
周りをよく見る優生は、感情をどこかに無くした私を見つけて、何度も助けてくれた。
本人はきっと何もしてないって思ってるだろうけど、感情を見つけられそうなところまで進展したのは間違いなく優生のおかげなのだ。