双星の煌めきは月夜に魅せられて
「そうか。双子でイメチェンしたんだな。
月那が黒くなったのもあって、ますます似てきたな」
「そりゃどーも」
「エレナ?さっきから黙ってるけど、いくらなんでも驚きすぎだ」
「あ……ごめん。朔夜くんの変わりように驚いちゃった」
優生は大袈裟だと、エレナの頭を撫で回す。
エレナは次第にハッとなり、わずかに頬を赤らめたのだった。
……ふたりはちゃんと想い合ってる。
私に入る隙間などない。
「ツキ〜!」
「わっ、光希?いきなりどうしたの?」
気付いた時には光希にギュッとされて、私は彼を見上げた。
光希って普段可愛いからあまり機会がないけれど、こういう時に彼は男なのだと気づいてしまう。
暴走族幹部なだけあって、しっかりとした身体つきに思わずドキドキしてしまう。
「……ない」
今何て言った……?