双星の煌めきは月夜に魅せられて






テストで思い出した。


とてつもなく素朴なことだけど、知らないことでもあった。



「優生って、今何歳なの?」


「18だけど。知らなかったのか?」


「うん。今知った……」


「月那の2個上だ」



18ということは、今は高校3年生か。


確かに同い年という感じではなかったし、年上過ぎるわけでもなかった。


そっか……一応先輩だったのか。



「敬語にした方がいいですか?」


「今更すぎるだろ。いいよ今まで通りで」


「わ、わかった……」



そう、桜蘭は秘密主義の暴走族。


朔夜が幹部の名前を教えてくれた時、捜査のために前もって調べたのだが、いくら調べても何も収穫がなかったのだ。


それは千尋のハッキング力のおかげなのだろう、とようやく分かったのだけれど。

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