双星の煌めきは月夜に魅せられて

やっぱりエレナの料理はどれも美味しくて、俺はまた満腹状態で家に帰った。



「おかえり、朔夜」


「月那、勉強教えて」


「いいよ、そろそろテストだもんね」



家に帰るなり、いきなり頼んだ俺を快く受け入れた月那。


月那は特別テスト勉強をしなくても1位を取れるが、何故か机の上には俺のよく知る教科書がズラリと並んでいた。



「珍しいな……勉強なんて」


「授業聞いてなかったからね。復習の範囲でも、1位の座を取られそうな気がして」



最近の月那はどこか眠そうだ。


授業中とかは特に欠伸をこぼしたり、最悪熟睡している。


いくら先生が月那の名前を呼んでも、月那は目覚めることなく眠り続けたこともある。



『おい、服部月那。寝てるぐらいだったらこの問題を解け』


『ん……え、何て言いました?』


『この答えは?』



まあ、この後は秒で答えるから、月那は頭が良いと改めて実感せざるを得ないんだけど。

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