双星の煌めきは月夜に魅せられて
エレナは用事があるみたいなので、俺は家でのんびりと寝転んだ。
昼からこうやってゆっくりするの、なんか久しぶりだ。
今までのこの時間ならエレナが俺を家に誘うからな。
俺と月那は朝が弱いから、昼から寝られるというのはとても幸せなこと。
だけど、月那は今桜蘭でお遊びという名の捜査をしている。
月那が頑張ってくれてるのに、俺が寝るのはなんだか申し訳ない。
「……電話?」
突然、部屋に着信音が鳴り響き、スマートフォンを手に取ると、エレナの名前があった。
え、今日は用事があったんじゃないのか?
「もしもし?」
『テストお疲れ様!あのね、今用事終わったから話したくなっちゃって電話しちゃった!』
「……嬉しい」
『えへへ、なんだか電話だと変な感じするね……あ、そうだ!待ち合わせのこととか話したいな!』
エレナが話したい相手が俺だと思った途端に、この気持ちの舞い上がり。
嬉しいという一言では抑えきれないくらい、顔のニヤケが止まらない。