双星の煌めきは月夜に魅せられて
「……中辛で大丈夫?」
月那が扉を開けるのに合わせて俺は声をかける。
中辛と甘口のカレー粉があったから、どっちにすればいいのか分からなかったのもあって、勝手な独断で中辛にしておいた。
「うん、中辛で大丈夫。ありがとうね」
「……食べたら寝なよ」
「今日はそうする」
本当に寝てくれるかはさておき、カレーができたので食べることにしよう。
手伝うという月那を無理矢理座らせて、盛り付けをした俺は月那の分のカレーも机に運んだ。
「「いただきます」」
早速一口入れてみると、ちょうどいい辛さが口の中で広がる。
失敗しなくてよかった……。
月那も俺と同じようにどんどん口に運ぶので、食欲はあるようだ。
「いつ捕まえるの?」
月那に質問しても大丈夫だと思った俺は、静かに月那に問いかけた。
「エレナは今週か来週には捕まえるって。私達はあくまでも情報収集の協力者だから、詳しいことは教えてもらってないけど」