双星の煌めきは月夜に魅せられて

「……中辛で大丈夫?」


月那が扉を開けるのに合わせて俺は声をかける。


中辛と甘口のカレー粉があったから、どっちにすればいいのか分からなかったのもあって、勝手な独断で中辛にしておいた。



「うん、中辛で大丈夫。ありがとうね」


「……食べたら寝なよ」


「今日はそうする」



本当に寝てくれるかはさておき、カレーができたので食べることにしよう。


手伝うという月那を無理矢理座らせて、盛り付けをした俺は月那の分のカレーも机に運んだ。



「「いただきます」」



早速一口入れてみると、ちょうどいい辛さが口の中で広がる。


失敗しなくてよかった……。


月那も俺と同じようにどんどん口に運ぶので、食欲はあるようだ。



「いつ捕まえるの?」



月那に質問しても大丈夫だと思った俺は、静かに月那に問いかけた。



「エレナは今週か来週には捕まえるって。私達はあくまでも情報収集の協力者だから、詳しいことは教えてもらってないけど」
< 220 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop