双星の煌めきは月夜に魅せられて

やってない証明が何よりも難しいのは、自分でもよく理解していることだ。



「そんな朔夜を庇ったパパが査問になったの。それがどういうことか分かるよね?」



月那の双子の兄を伊達にやってないので、妹の言いたいことはすぐに分かった。


だからこそ、後悔してしまう。



「……どうすればいい?」



子どもだ、と痛感してしまう。


俺はまだ未成年だから、俺の行動は全て親の責任……父さんが背負ってしまうんだ。


大人だったら、自分が責任を取ればそれでいいけど……俺が高校生だからそうもいかない。



「とりあえず明日はここを出るわ。朔夜は桜蘭の誰かの家に泊めてもらって」


「なんで……」


「パパが偉い立場なのは分かってるでしょ?扱ってる事件も大きいし、メディアが家に突撃するに決まってるでしょ」



月那は正論を言うだけだった。


だけど、それは俺じゃなくてもできることで、俺が聞きたいのは、どうすれば……


父さんや月那……エレナを守れるんだよ?


こんなにも家族の大事な時なのに、どうしてそんなに冷静でいられるんだよ……っ


もっと俺に怒ったり、泣いたりしてくれないのかよ?
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