双星の煌めきは月夜に魅せられて
エレナは千尋に全てを話した。
好きな人は優生ではなく朔夜になったこと。
朔夜を守りたいと。
「今の、本気なの?」
「まだ決まったわけじゃない……だけど、多分やる」
「……そっか。優生達にはきちんと話さないとね。
胡桃が動いたら、あの人も動くしね」
「……そうね」
あの人とは言わずもがな組長のこと。
月那達が逮捕したい本命の人。
千尋は胡桃が選んだ決断に胸が苦しくもなるが、止めても無駄なのはわかっていた。
「千尋、いつもありがとう。後のことは任せてもいい?」
「……うん」
朔夜と月那の正体が月夜だと知った今、
彼女の選択肢は決まったようなものだった。
☆
SEVEN STARS