双星の煌めきは月夜に魅せられて

『……話したいことって、君のお父さんの査問のこと、だよね』


「もうそっちには筒抜けのようね」


『うん、組長がエレナを捕まえようとしても無駄だって大喜びだからね』



まあ、取引が取り消した理由はおそらくクスリを辞めたからね。


捕まらないように、敢えてそのような行動をとったわけではなさそうだし。



だが、このままクスリのない生活を続ければ、もうエレナを捕まえることはできない。


それは別に構わないが、パパの査問の件だけはどうしても解決したかった。



『だけど、時期に査問は解放されるよ。君のお父さん……佐藤警視監は自分の正義に忠実だから』


「……そうだといいな」


『月那ちゃん達も大変だろうけど、お互い頑張ろうね』


「うん、ありがとう」



『それじゃ……』と言われ、私は何か流れに呑まれてる気分になって、原因を考えること0.2秒。



『またね』


「待って。エレナはどこなのよ?」



すぐに原因が分かった私は、千尋をすぐさま引き止めた。
< 257 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop