双星の煌めきは月夜に魅せられて
『……話したいことって、君のお父さんの査問のこと、だよね』
「もうそっちには筒抜けのようね」
『うん、組長がエレナを捕まえようとしても無駄だって大喜びだからね』
まあ、取引が取り消した理由はおそらくクスリを辞めたからね。
捕まらないように、敢えてそのような行動をとったわけではなさそうだし。
だが、このままクスリのない生活を続ければ、もうエレナを捕まえることはできない。
それは別に構わないが、パパの査問の件だけはどうしても解決したかった。
『だけど、時期に査問は解放されるよ。君のお父さん……佐藤警視監は自分の正義に忠実だから』
「……そうだといいな」
『月那ちゃん達も大変だろうけど、お互い頑張ろうね』
「うん、ありがとう」
『それじゃ……』と言われ、私は何か流れに呑まれてる気分になって、原因を考えること0.2秒。
『またね』
「待って。エレナはどこなのよ?」
すぐに原因が分かった私は、千尋をすぐさま引き止めた。