双星の煌めきは月夜に魅せられて
朔夜って、こんなにも強かったっけ?
知らない人を見ているような気持ちになるが、やはり朔夜は朔夜だと安心した。
朔夜はいつも真っ直ぐな目をしているから、それはいつ見ても同じなのだから。
「君で全員だ」
「くっ……」
パパは一歩、三村に近づいた。
周りの警察とマトリも彼を囲んだ。
三村は大勢の敵に囲まれて、わなわなと震え始めた。
少しだけクスリも抜けてきたのもあるだろう。
三村は慌てて、ジャケットの裏ポケットから銃を取り出した。
「おめーら、ここで全員死ね!!」
そして、一発鳴り響く。
誰にも当たらなかったのは、わざとなのかもしれない。
「──君は、これを持つ覚悟はあるのか?」
銃の権威を持つのはパパ達も同じだった。