双星の煌めきは月夜に魅せられて
すると、私のスマートフォンにメッセージが受信する着信音が聞こえた。
「ごめん、メール来た」
断りを入れて、スマートフォンの電源を入れると、タイムリーなことに優生からの受信だった。
「なんか嬉しそうな顔してない?」
「うん、優生くんからかな?」
「ちょっと静かにしてよ!」
微笑ましそうに私を見るふたりの視線に耐えられなくなって、私はスマートフォンの画面を再び目を向ける。
『これから会えないか?ちょっと聞きたいことがあるんだ』
優生からの初めてのお誘いだ……!
ばっと頭を起こして舞い上がるが、友達と久しぶりに会えたのに抜け出すのも申し訳ない。
「優生、なんて?」
「これから会えないかだって。今は遊んでるから、断るつもり」
「いやいや、会いなよって!月那は会いたいんでしょ?」
胡桃に素直になりなさいと言われてるように思い、私は素直に頷いた。
「だったら会いに行ってきな……あ、待って」
胡桃ははっきりと言い切るかと思いきや、思案するような顔つきになる。