双星の煌めきは月夜に魅せられて
流石にこれ以上、月那と通話するのも変だと思われるので何も言わずに電話を切った。
「初めてみた。嘘ついてないよな?」
「嘘だと言ったら?」
「じゃあ、本当か」
月那に言われたことがある。
話をはぐらかしたり、相手に質問した時は大抵図星だと。
コイツらは他のヤツより強いから……幹部で間違いないだろう。
となると、コイツらがなずなを殴ったヤツ。
俺はスマホで写真を撮る。
「君たちの顔は覚えた。秘密主義である桜蘭のことだ、バラされたくないよな?」
「……どうゆうことだ」
一番右にいるヤツが声ならぬ声を上げて、俺を睨みつけた。
おそらく、自分達の正体を見抜かれたことには気づいただろう。
「桜蘭ってやつに興味がある。
俺を桜蘭に入るってゆーのはどうだ?」
──なずなを傷つけたヤツは許さない。