双星の煌めきは月夜に魅せられて


「……月那と朔夜って、夜って感じだよな」


「え?」


「輝いてるんだけど、太陽みたいな眩しい感じじゃなくて……夜道を照らす優しい感じ」



優生も照らしてくれた。


あまたの星のように、たくさんの人を導いて、道しるべになった、と月那は微笑む。



「……みんな、皆、夜の街みたいに輝いてるよ」


「そうだな」



誰だって、眩しいくらいに輝くわけでもないけど、輝かないことはない。


太陽も夜になれば見えなくなるように、逆も然りで月も朝になれば見えなくなる。



「月が綺麗だ」


「……あなたと見る月だからね」



それでもいいから、また会えた時には


そのままの君でいて。





                fin.*
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