双星の煌めきは月夜に魅せられて






家に帰れたのは深夜の3時だった。


もう流石に月那も寝ているだろう。


起きたら無断で電話を切ったことを謝らないと。



「朔夜!」


「まだ起きてたの?」



扉を開けるなり、近所迷惑にもなりそうなくらいドタバタ足音を鳴らしながらこちらへやってくる月那。


その瞳はとても心配そうに俺を映し、安堵に満ちていた。



「ごめん、電話切って。だけど、情報手に入ったから、入らせて」


「流石は朔夜!それは楽しみだ!」



安堵の顔から一転、はしゃぎながら部屋へ戻る月那を見て、俺も靴を脱いで跡を追った。



俺はあの後、桜蘭の倉庫へ行くことに成功した。


そして人目からバレないように、スマホのGPSで居場所をスクショして、保存。


これだけでも大きな手がかりだ。

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