双星の煌めきは月夜に魅せられて
「……ここが桜蘭の倉庫ね」
月那は早速LIMEで送ったスクショをパソコンに転送させて、居場所を確認した。
自宅からは自転車で20分、学校からは徒歩で40分ほどだろうか。
割と離れているのは、普段バイクを使うからに違いないと月那は言っていた。
「他にも得た情報は?」
「幹部の顔と名前なら」
「上出来、総長から教えて」
総長──如月 優生(キサラギ ユウセイ)は先ほどの通りだ。
黒髪で容姿端麗で、硬派な感じが総長という肩書きをより輝かせるように思える。
説明を加えるのなら、現姫である橋本 エレナを女にしているとのことだった。
幹部は3人、情報に特化している茶髪、口が悪くて短気な赤毛、わがままで容姿と伴って子供らしい性格のベージュ髪。
幹部に関しては特徴と名前だけ月那に告げた。
「なるほどね、何か犯罪とかやりそうな性格だった?」
俺は少し考え込む。