双星の煌めきは月夜に魅せられて
月は知る
<月那side>
そんな夜が明けて、2時間しか寝てない眠そうな眼を無理矢理こじ開けて、ベッドから起き上がった。
学校に行くのめんどくさいけど仕方ない。
捜査協力者だけど、それを除けば普通の高校生だからね。
「おはよ〜! 皆の衆!」
「皆の衆って……朝からテンション高いな」
そこには双子の兄である朔夜の姿が。
いつもボサボサなのに、寝癖のせいで更に頭がアフロみたいにボンバーしてる。
「こんな頭で朝ごはん食べてたの? 食べにくくないの?」
「大丈夫」
朔夜の様子を窺ったのだが、これは確かにパンくずを髪につけずにきちんと食べているので感心してしまう。
ふうん、私にはできないや。
「そういえば、パパはもう出勤したの?」
「うん、君が起きる数分前に」
「嘘、全く気づかなかった」
いきなりだが、私の家庭は少し変わっている。