恋文。<短編>
だけど
タカシが目を覚ますことは
もう
二度となかった。
その後
あたしはお母さんから
全ての真実を聞いた。
タカシは
入院した時すでに
余命3ヶ月だった。
あたしには
言わないでくれと
お母さんに言った。
具合が悪くなると
あたしを売店に行かせた。
あたしが売店に行った数は
タカシが
苦しんだ数‥
<あたしがボケたら介護してね>
なんて‥
タカシはどんな気持ちで
あのメールを見たのだろう‥
一緒に
歳なんて
とれない事
タカシは
分かっていたのに‥。
どんなに
苦しめたんだろう‥
『タカシ‥ごめんね』
もう
立っていられなかった。
病院の廊下に座り込んで
あたしは泣き続けた。