恋文。<短編>

『お前なんか襲うモノズキいねぇよ』


なんて言ってたくせに。

覚えてて

送ってくれたんだ。



CDなんか

聴く暇ないくせに‥

自己中な振りをしたのは

あたしに気を使わせないための優しさ。

不器用なタカシの

照れ隠し。








‥そうだった。

あたしは

その時

タカシに恋をしたんだ。


それから付き合うようになって‥


‥あれから1年かぁ。

タカシは変わっちゃったなぁ。





………。




―お前もう
帰っていいよ―





‥違う。


タカシはどこも変わってない。


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