秘密の抱き枕
...............( ⊙ω⊙ )

なぜか鳴が驚いたような顔をしている。

「……鳴?どしたの?」

「いや、まさかきーくんがそんなに喜んでくれるとは思わなくて………寝てる間無意識にぎゅーってしてくるきーくんも可愛いけど、笑ったきーくんも可愛いね。」

「なっ、何言ってんだよ!俺は可愛くなんかないからっ!それを言うならお前の方が……」

ちょっとまて、俺は今何を言おうとしてる?鳴が可愛いって……違う違う!!

「ところできーくん。もうすぐ7時半だけど学校行かなくていいの?」

「んー、ああ今日は学校は休む。昼から撮影だかんな。」

「撮影?きーくんカメラマンなの?」

「逆だよ逆。俺今モデルやってんの。」

「え、そうなの。さすがきーくん……イケメン!!」

「あはは、まあなりゆきでなっただけなんだけどな~」

「………?」

鳴が不思議そうにこちらを見ている。

「中学生のころ修学旅行で東京にいったんだけどさ。班別行動してたら迷子なったんだよ。そしたらなんかスカウトされて。で、俺は『モデルになるから班の人のとこ連れてって』って泣きながら言ったんだよ。俺は中学生までは泣き虫だったからな。」

「そうなんだ。………泣いてるきーくんもみてみたいな…」

「はぁ?何言ってんだよ。俺はもう泣かないって決めたの。だから上京して知ってる人がいない高校きたんだから。」

「んー………じゃあこうしよう。」

そう言うと鳴がいきなり押し倒してくる。

「なっ、何してんだよ!」

「ん?ねぇきーくん。僕きーくんの泣き顔見たいからさ。」


「僕が抱いてあげる。」


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