†戦慄の交響曲†
「さ・・・沙羅?」
さすがに、麗夜も冷や汗を背中に伝った気がした。
「・・・フフ・・・」
なんとなく、その笑いが怖い。
「沙羅さん?」
一歩、一歩後ろに後退りをする麗夜。
「そうだね~・・・確かに、私は煩いね♪
ケド・・・容赦はしないよ☆」
また、フフフ、と笑って口ずさんだ。
「―目覚めろ風よ
雷を轟かせ
今を掻き消せ―」
沙羅の周りには風が集まるように吹き、
ゴロゴロと、雷が鳴り出す。
「ちょ、ちょっと待て!!」
それには慌て出す麗夜。
だが、止め様とはしない沙羅。