†戦慄の交響曲†
《沙羅side》


「・・・・誰だ?」


秋冷は・・・分かっていない。


フツーは気配をつかんだら分かるのに・・・


ダサい。つーか・・・未熟。



「この当主に雇われている者です」


ニッコリ笑ってみる。



「そうですか・・・」


最後まで騙されている秋冷を見て、冷ややかな視線を向けている紅燐。



「くくく・・・もう・・・止めておけ」


当主が笑いながら私を止めた。




「そうですね~。ですが・・・当主?お分かりですかね・・・
陰陽師でも、気配ぐらいは分かってもらいたいものですよ?」


私は、瞳の色を黒に変える。





《沙羅side終了》







「沙羅!!」


悠里が近づいてくる。



―パチンッ


沙羅の頬を叩いた。


「ッ・・・」



沙羅は頬を押さえて、悠里を見る。



「心配させないでよ!!この馬鹿!!」


怒鳴る悠里。
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