†戦慄の交響曲†
沙羅は秋冷を見て


「秋冷。俺言ったよな?悠里を任せるって・・・
だから、最後まで任せるぜ?俺はな・・・めんどくさいのキライなんでね」



完璧な男口調でしゃべる時は・・・キレている時。


1人で魔物を滅るときは、いつもコレ。


人前では見せたことの無い・・・感情。



「沙羅・・・?」


紅燐が声をかけるが出て行こうとする。



「沙羅!此処に居ろ。話を聞け」


幸也が叫んだ。



「チッ」


沙羅は、どうしても幸也には逆らうことが出来なかった。



舌打ちして、元の場所へと座る。



「沙羅。お前分かってるのか?」


幸也が沙羅に言う。


「分かってるさ」


低めの声で返事をする沙羅。


「神殺しの罪は受けてるさ」


「神・・・殺・・・し?」


紅燐が繰り返す。



「そうさ。俺が白蛇を殺したし・・・一応神の眷属だからな」



沙羅はニヤリと笑った。




「でもな?俺も一応は月の巫女だ」


言葉を一旦きった。


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