†戦慄の交響曲†

「父上。この方たちは誰ですか？」


秋冷が幸也に聞く。



幸也は拳を握り･･･



「沙羅の両親･･･そして紅燐の両親だよ」



そう、告げた。



「俺の両親ですか？俺の両親は･･･任務中死んだんじゃ･･･」



紅燐が、彼方と由美を見る。



「死んでねぇよ！！」


彼方が叫ぶ。



「人を勝手に殺さないでくれるかしら？」



由美も顔が引き攣っている。



「だって、当主が･･･」



紅燐は幸也を見た。



「悪かったな･･･ソレが事実だ。紅の両親は目の前に居るだろう？」


紅燐は、彼方と由美をもう一度見た。



「･･･ねぇ？秋冷様？どういう事？」



悠里が秋冷に聞く。



「俺の親父が、沙羅と紅燐にデマを流して信じ込ませてたんだよ」


丁寧に、優しく教える秋冷。



それを見て沙羅が



「･･･ねぇ、秋冷。まさかと思うわ･･･ケド聞いてみるよ？
悠里に一目ぼれ、したでしょ？」


と秋冷に言った。