†戦慄の交響曲†
「秋冷・・・遅いな・・・」


紅燐が窓から外の景色を見る。



日が暮れて・・・夜が覗こうとしていた。



「見に行ってきます?紅さん」


大輝たちと紅燐が秋冷を探しに部屋を出た。



部屋に残るのは、悠里と樹里に芽衣だけだった。





「失礼しますよ・・・」


紅燐が一室、一室、探すが見当たらない。



「何処いったんだよ!ウチの若様わ!!」


古代風に、叫ぶ紅燐。


「煩いですよ。紅さん」


麗夜が紅燐を宥めて、周りを見ると・・・夜が訪れていたし・・・


大輝と海斗、そして朔夜が消えていた。



「あれ?紅さん・・・大輝たちは・・・?」


そして、麗夜は後ろを振り向くと・・・誰も居なかった。




「遅いね・・・大輝クンたち・・・」



芽衣が廊下に出たが・・・悠里に部屋に引き戻された。



「どうしたの?悠里・・・顔が真っ青だよ?」


樹里が悠里を見ると・・・顔が青く、小刻みに震えていた。



「・・・沙羅に・・・応援を・・・頼もう・・・」


掠れる声で・・・ソレだけを樹里に伝え・・・気を失った。


そして・・・悲鳴が・・・。


《終了》
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