『遠距離』恋愛。
翌日、私は長袖長ズボン、顔は傷が隠れるようなメイクをして、なにも悟られないよう厳重に出勤した。


「おはようございますー。昨日はすみません、早々にお休みしてしまって、、」
「相川さん!もう体調は大丈夫?」
職場にいたのは小宮先生だけだった。
「あれ、先生だけですか?」
「おれ昨日当直でさ。そろそろほかの先生も来ると思うよ。」
「そうですか、、、。」
「昨日、熱あったの?」
「はい、少し、、」
「もう下がった?大丈夫?」
そう言って小宮先生が額に手を当てて来ようとした。
あの夜が頭の中に鮮明に蘇った。怖い、怖い。男の人が怖い。
私は反射的に近づいてくる小宮先生の手を払いのけ、尻餅をついてしまった。
「え…」
小宮先生も驚きを隠せないようだった。
「す、すみません!着替えてきます、、、」
私は逃げるようにしてその場を後にした。
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