『遠距離』恋愛。
また小宮先生を傷つけてしまった。
でも、“言えるようになったら言えばいい”といってくれた。小宮先生はぜったいなにかを悟っている。


目がさめると夜中だった。
部屋には私と小宮先生だけだった。
ベッドの近くにある机で小宮先生は仕事をしていた。
「、、相川先生、起きましたか。」
「はい、ご迷惑ばかりかけて本当にすみません。」
「それにしてもよく寝てたなぁ。8時間くらい?寝てたぞ。」
「8時間⁉︎すごい、小学生みたい、、」
「最近ろくに寝てなかったんじゃないのか?」
「はい、毎日気持ち悪くて、、」
「それなんだけど。」
「はい」
「近く、行っていい?」
「…」
「わかった、じゃあここにいるよ。」
「すみません、、。」
「俺は、相川先生になにがあったのかとかはよくわからないけど、何かがあったのはわかった。」
「はい、、」
「特に、男性関係で。」
「はい」
「俺が怖い?」
「……」
「うん、わかった。言いたくないなら言わなくていい。」
「……」
「それで。」
「はい。」
「その子は、産むの?堕ろすの?」
「その子…」
そうだ、私のお腹にはもう1つの命がある。
「どうしよう、、。小宮先生、どうしたらいいんですかね、、?どうしよう、、」
怖くなってまた泣き出してしまう。
「俺は、産んだらいいと思う。」
「、、、無責任、、。」
心の声が漏れてしまった。
「無責任、、?」
小宮先生の口調が変わる。
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