学園の王子に気に入られたようですが、この関係って王子と侍女ですよね?-六花の恋ー【完】
「けっ⁉⁉」
「とするような、真剣な付き合い」
俺の言葉を全部聞いて、那也は唇を噛んだ。
「……ってことは、冗談やからかいで言ってるわけじゃ……」
「もちろん、本気。那也のこと、ずっと一番に大事にするって約束する」
「………」
那也はまた黙り込んだ。そして、
「……少し、頭の中を整理する時間をもらってもいい……?」
やっぱり困った顔をする那也にそう言われて、肯いた。
「うん。那也の気持ちにも整理がついてからでいい。……本音の答えを、聞きたい」
那也は戸惑うように視線を泳がせたあと少し下を向いて。
軽く、頭を上下させた。