学園の王子に気に入られたようですが、この関係って王子と侍女ですよね?-六花の恋ー【完】
「それで、もう一つ訊きたいんだけど。好きな由羽に告白されて、答えを悩んでるのはなんで?」
「………」
それ、は……
「信じ、らんなくて……」
「由羽が自分を好きだっていうことを?」
「うん……。あと……」
「なに?」
学は、少し声を柔らかくして返して来た。
「……由羽くんが今まで付き合って来た人とかと、比べられたら辛いな、って……。私、母親気質以外に特徴ないし、可愛くもないし、由羽くんと並んでいたら、由羽くんが恥ずかしい思いするよ……」
私がなんとか言葉にすると、学は長く息を吐いた。