学園の王子に気に入られたようですが、この関係って王子と侍女ですよね?-六花の恋ー【完】
「ありがと」
「でも那也がわたしを放っておいたら拗ねるからね?」
「心します。那也、了解もらったよ」
「わかりました――――! さっさと帰りましょう! 千波! あとで連絡するから拗ねないで!」
これ以上学校にいると私の顔面が常に発熱状態になるだけだ! 帰ろう!
「冗談だよー。じゃーねー」
ニコニコする千波とにやにやする同級生に見送られて、早足で学校を出た。由羽くんは私の速度に余裕でついてきた。
……足、長。