学園の王子に気に入られたようですが、この関係って王子と侍女ですよね?-六花の恋ー【完】
学校を出て少しした頃、隣にいた由羽くんの足が停まった。
「那也」
「なっ、なにっ?」
一日中恥ずかしい思いをしたせいか、声が強めに出てしまった。慌てて、「どうしたの?」と言い直した。
「確認、してもいい?」
………?
「確認?」
訊き返すと、由羽くんはこくんと肯いた。
「朝は心配で、勢いで色々言っちゃったけど……那也、俺のこと好きなの……?」
「…………。‼」
トドメ刺された――――‼
う……確かに私も、みんながいる前だったから声小さかったかも……由羽くんにちゃんと届いていなかったのかも……。
「俺、那也のこと大好きだから、……確認、しておきたくて……」