学園の王子に気に入られたようですが、この関係って王子と侍女ですよね?-六花の恋ー【完】

「……那也」

「うん?」

「頭撫でるのは……いや?」

「え……頭?」

なんとなく目線が上に向いた。

「えと……それは、たぶん、大丈夫」

「よかった」

ぽんぽん、と由羽くんの右手が私の頭の上に乗った。

……ずっと『姉』だった私には、それは新鮮な感覚だった。

ずっと学の頭を撫でて来たからなあ。

< 210 / 227 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop