学園の王子に気に入られたようですが、この関係って王子と侍女ですよね?-六花の恋ー【完】
冷えた声で、しかしにっこり笑顔で俺たちの間に割って入ったのは年下の叔母だった。
俺は告げ口する。
「なゆ、景が俺のことうざいって」
「遠江が可哀想だって言ったんだ」
お互い譲らないでいると、なゆがため息をついた。
「どっちもうざいし五月蠅いわ。と言うわけで由羽は帰り、那也ちゃんと二人で帰ることになったから」
「マジで⁉」
歓喜する俺。
「今、那也ちゃんと話して来た。景は私と一緒ね」
「マジで⁉」
歓喜する景。
「「………」」
思わずお互いを見てしまった。
……ちっ。
同時に舌打ちする。