君の変わらぬ明日のために



息を切らして研究室の自分の席に座った。

机の下で、ゆっくりと封を開ける。


……初めからわかっていたのかもしれない。

白い封筒の中に、何が入っているかなんて。

「おはようございます、朝岡さん。どうされたんですか?」

「あ…おはようございます。いえ、実家から手紙が届いたようで」

「そうですか。顔色が悪く見えたもので」

白い封筒の中身は

─────赤い紙だった。


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