あの日の君へ
「柚季。」

久し振りにお母さんに話しかけられた気がする。

ご飯だって私は別々に食べている。


私は自分の殺風景な部屋で家族の楽しそうな声を聞きながらコンビニのおにぎりを頬張る。

だからお母さんに名前を呼ばれて嬉しかった。

「なに?」

私は笑顔で返した。

「憎たらしい顔で私に笑いかけないで。イライラするの」


えっ。


お母さんは私の事が心底嫌いらしい。
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