KYOKO
*             鏡子の病室
  眠ったままの鏡子。
規則正しい呼吸音。
哲郎「、、、どうも納得がいってないんだ、今でているキャラクター候補はどれも。
ずっと考えていたんだ、今回の企画を立ち上げる時から
メインのキャラクターには活動的でヴィヴィッドで聡明で、
   それでいてちょっとわがままな女の子、、、
そう元気に走り回っていた頃の君みたいな、、、」          
目を閉じたたままの鏡子。
規則正しい呼吸音。

*             新作ソフト開発ルーム       
 西山と橋本、スケジュ-ルを検討している。
  電話が鳴り橋本が出る。
橋本「、、、はい、、、はい、、、今、検討中です。、、、はい、、、
   チーフに至急確認します、、、
   はい、わかりました、専務。」     
電話を切る橋本。
西山「その後の進行状況?」
橋本「ええ、、、」             
西山「そうよね、社運がかかっているという割には、
実際まだ何も具体的に決まってないわけだし、専務でなくても、、、」
橋本「でも、チーフは毎晩遅くまでモデリングやってるみたいじゃないですか、、、」
西山「そうね、なんと言っても、これまで、うちがヒットさせてきたソフトの
ほとんどのメインキャラクターのコンセプトワークは
チーフが手掛けてきたいるわけだから、、、
今回は、特に自分でやりたいんじゃないかな、チーフは、、、」
橋本「それって、ある意味、ぼくらが信用されていないっていう、、、」
西山「というより、あたしたちにはチーフのイメージを超えたものを作れない、、、
っていうのが真実じゃないかな、、、くやしいけど、、、」
  隣接している哲郎の個室。
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