KYOKO
第8章
哲郎の腕の中で喜んでいる鏡子。
見物人が一斉に歓声をあげる。
ようやく、笑顔になる哲郎。
哲郎「、、みなさん、ほんとお騒がせして申し訳有りませんでした。
おかげさまで鏡子も無事です。」
愛想笑いを振りまく哲郎。
ガラスの割れた写真立て、鏡子の写真
急に泣き始める鏡子
* 会社:哲郎の個室
哲郎「本当にあの時ぐらい、緊張し、動揺し、絶望を感じ、
そして改めて君といられる幸せを感じたことはなかったよ。」
パソコンの中の赤ちゃん、笑っている。
哲郎「、、、でも、あのときはホントよかった、、、
君も、君のお気に入りの写真も無事で、、、」
* 鏡子の病室
規則正しく表示されていく心拍計、呼吸音。
眠っている鏡子。
病室内の棚に飾られている写真立ての中で笑顔の鏡子。