KYOKO
鏡子「、、、私ね、ずっと思ってたの、
   パパが負い目を感じてるんじゃないかって。」
哲郎「、、、」             
鏡子「私はママのこと、全然憶えてないけど  
 淋しいなんて思った事、一度もなかったよ、パパがいてくれたから、、、
   パパと過ごせた思い出がたくさんあったから、、、それに、恋もできたし。
ゴメンね、パパ、、、」
哲郎「、、、」
鏡子「病気になっちゃったけど、だから、、、平気よ、、、」
哲郎「鏡子、、、」
鏡子「これはね、運命なの、
   、、、しょうがないのよ。」
哲郎「、、、」
鏡子「はぁ〜、すっきりした。ずっと気になってたんだから」
哲郎「、、、鏡子」   
鏡子「この際だから、言っちゃうけど実は、私、パパの秘密知ってるんだ。」
哲郎「、、、」
鏡子「パパ、今でも大事にしているんでしょう、、、」
哲郎「、、、」
鏡子「私たち、三人の写真
   、、、それと、あの短冊。」
哲郎「、、、」
鏡子「パパの宝ものなのよね。
   ちょっと、イタズラしちゃったけど、許して」  
哲郎「、、、なんのことだ?」
鏡子「いいのよ。これからも、大事にしてね。」
  笑顔の鏡子。
  鏡子の笑顔に思わず微笑む哲郎。
  鏡子の顔が急に暗くなる。
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