カップいっぱいの幸せ
「ささ、悪い。」

次の日、俺はささを午前中から呼び出した。

理由は

咲の身辺を調べることと

今日は幼稚園に迎えに行く為だ。

あれ程の発作を起こした咲を、出勤させる気はなかったのだが

犯人が捕まった報告を、保護者に説明すると聞いて

行かせない訳にはいかなくなった。

手放すと、このまま自分のアパートに帰ってしまいそうな咲を

強引に家に連れ帰ることにしたのだ。

「洋介といい、悠人といい。
とうとう圭まで嵌まるとは…………
たんぽぽ幼稚園の先生達には、困ったもんだ。」

生意気な口を利くささをひと睨みして

彼女の家庭の検索を始める。
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