クールな御曹司と愛され新妻契約
「俺は、結婚するのならあなたがいい。あなたしか、考えられない」
彼の吐息と声音が艶っぽく鼓膜を揺らすせいで、思考がとろけて何も考えられなくなる。
「俺を選んで」
全身の血液がドキドキと鼓動し、苦しくて仕方がない。
そんな中、ゆっくりと彼の顔が近づき……柔らかな熱によって唇が、静かに塞がれた。
彼は数秒触れるだけの口づけをすると、感情の余韻を残すかのようにそっと顔を離す。
……今のは、キス!? えっ、なんで、キス……なんか……っ!
頭上にある、群青の夜景が映り込む彼の真剣な眼差しに、私は真っ赤に紅潮した顔で、唇を両手で押さえる。
彼への気持ちを悟られてしまったのだろうか。
ううん、そんなはずはないよね?
私の頭の中は、冷泉様にキスされたことへの理由を探すのに必死だった。
「……実際は、あなたが俺の人生をめちゃくちゃにするような人物だとは思っていません。あなたのことは、誰よりも信頼していますから」
「信頼……ですか」
「ええ。なので安心して、あなたの人生を俺に委ねてほしい」
告げられた言葉に、熱に浮かされていた私は、頭の芯がすっと冷えていくのを感じた。
彼の吐息と声音が艶っぽく鼓膜を揺らすせいで、思考がとろけて何も考えられなくなる。
「俺を選んで」
全身の血液がドキドキと鼓動し、苦しくて仕方がない。
そんな中、ゆっくりと彼の顔が近づき……柔らかな熱によって唇が、静かに塞がれた。
彼は数秒触れるだけの口づけをすると、感情の余韻を残すかのようにそっと顔を離す。
……今のは、キス!? えっ、なんで、キス……なんか……っ!
頭上にある、群青の夜景が映り込む彼の真剣な眼差しに、私は真っ赤に紅潮した顔で、唇を両手で押さえる。
彼への気持ちを悟られてしまったのだろうか。
ううん、そんなはずはないよね?
私の頭の中は、冷泉様にキスされたことへの理由を探すのに必死だった。
「……実際は、あなたが俺の人生をめちゃくちゃにするような人物だとは思っていません。あなたのことは、誰よりも信頼していますから」
「信頼……ですか」
「ええ。なので安心して、あなたの人生を俺に委ねてほしい」
告げられた言葉に、熱に浮かされていた私は、頭の芯がすっと冷えていくのを感じた。