ストーカー
そう言い、カメラを構える西村君。


カシャカシャカシャ。


連続するシャッター音に吐き気が込み上げて来た。


「加藤さん、真っ青だけどどうかした?」


そう言って近づいてくる。


「近づかないで!」


あたしはそう怒鳴り、後ずさりをした。


「でも、顔色が悪いよ?」


「……あんたが犯人なの?」


「犯人って? なんのこと?」


そう聞く西村君はニタリと口角を上げて笑った。


その笑顔に寒気が走る。
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