ストーカー
☆☆☆

朝から警察を呼んで、事情を説明してと、忙しい日になってしまった。


学校へ行く時間はとっくに過ぎているし、璃桜や日菜や美咲に連絡を入れる暇だってなかった。


ようやく事態が収束したのは昼前だ。


あたしたち家族はご飯も食べられていない状態だ。


「カメラを買いに行くぞ」


グッタリとしてソファに座っている時、不意にお父さんがそう言った。


「カメラ……?」


お母さんが聞きかえす。


「あぁ。防犯カメラだ。玄関につける」


そう言って支度を始めるお父さん。
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