ストーカー
大きく深呼吸を繰り返して落ち着きを取り戻し始めた時、玄関のチャイムが鳴る音が聞こえてきて息を飲んだ。


時刻を確認するとまだ3時過ぎだ。


こんな時間に誰だろう……?


恐る恐るベッドから起きだすと、再びチャイムが鳴って動きを止めた。


郵便配達とか、宅配便だろうか。


そう思うけれど、体は動かなかった。


さっき見た夢の恐怖を引きずっている。


あたしは息を殺して玄関先にいる人間の気配を感じ取ろうとする。


しかし、よほど敏感じゃないと上手く行かない。


仕方なく自分の部屋を出た。
< 129 / 244 >

この作品をシェア

pagetop