ストーカー
モタモタしてる暇はないのに!


焦って歯ぎしりをした時だった。


玄関の向こうが騒がしいことに気が付いた。


「お前、今写真を撮影してただろ!」


聞いたことのない男性の声。


「なんのことだよ!」


そう答えた声には聞き覚えがあった。


あたしはスマホを片手に持ったまま、そっと玄関を開けて外を確認した。


そこには、スーツ姿のサラリーマンに取り押さえられている西村君の姿があったのだった……。
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