ストーカー
「前にも言ったよな? 璃桜の邪魔すんなって!」


そう言われてあたしは「璃桜のことで怒ってるの? 大丈夫だよ、練習が始まったらちゃんとそっちを優先してもらうし」と、言った。


それを聞いた郁が席を立ち、あたしの机の前まで移動してきた。


「練習は毎日してる」


「あ……そうだね、ごめん」


あたしが言ったのは大会の練習のことだ。


郁だってそれくらいわかるだろうに……。


そう思っても、郁はあたしを睨み続けている。


「どうしてそんな怖い顔するの?」


「サッカー部の連中みんなお前のせいで練習に集中できないんだよ!」


郁の言葉にあたしは返事ができなくなってしまった。
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