ストーカー
「なんだよ無視しやがって! このドブスが!」


その罵倒にまた涙が込み上げてくる。


あたしはただ家に帰りたいだけ。


それなのに、どうしてこんなことになるんだろう。


「そこの女の子! 可愛いねぇ、ヌードモデルとか興味ないかなぁ? あ、学校には内緒にするからさ」


ニタニタといやらしい笑顔で言葉を投げかけて来る男たち。


あたしが一体なにをしたんだろう。


そんな笑みを向けられるようなこと、したっけ?


「ただ歩いてるだけの高校生にそんなこと言うなんて、あんた頭悪いんじゃないの!?」


立ちどまり、思わずそう怒鳴っていた。
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