ストーカー
誰もいない路地で叫び声を上げると、近所の犬があたしの声に反応するように吠えはじめた。


そうだ、犬を連れていれば安易には近づけないはず!


そう思って体の向きを変えた、その瞬間だった。


真後ろに誰かが立っていて、その顔を確認する暇もなくあたしは首筋に何かを押し当てられていた。


誰!?


そんな言葉を発する暇もなく、首から痛みが駆け抜けていき、あたしは意識を手放したのだった。
< 166 / 244 >

この作品をシェア

pagetop